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布団に入った途端、
明日の予定を整理し始める。
今日の会話を思い返す。
やり残した仕事を、頭の中で並べ直す。
身体は休む姿勢に入っていても、
頭の中では、まだ一日の処理が続いていることがあります。
夜は、日中より刺激が少なくなります。
そのため、昼間は後ろへ下がっていた考えごとが、
静かな時間の中で前へ出てきやすくなります。
過去を振り返る反すうや、
先のことを考える心配は、
脳にとってはまだ終わっていない作業です。
眠れないというより、
頭がまだ静まりきっていない。
そんな状態が、
夜には起こることがあります。
考えごとが続いている時、
脳はまだ「活動中」だと判断します。
身体は横になっていても、
頭の中で予定や反省の整理が続いていると、
休息への切り替えが起こりにくくなります。
この状態は、
「認知的覚醒」と呼ばれています。
ある研究では、
認知的覚醒が高い人は、
そうでない人に比べて、
寝つくまでの時間が平均37分長かったと報告されています。
また、眠れない夜が続くと、
脳はベッドを「休む場所」ではなく、
考えごとを続ける場所として覚え始めることがあります。
すると、横になること自体が、
考えごとのきっかけになってしまう場合があります。

眠ることは、
無理に起こすものではありません。
頭の中の活動が少しずつ静まり、
身体が休息へ切り替わっていく中で、
自然に訪れるものです。
そのため、
考えごとを完全に消そうとすると、
かえって頭が冴えてしまうことがあります。
大切なのは、
眠る直前まで頭を働かせ続けないことです。
明日の予定や気になっていることは、
少し早い時間に書き出してみる。
頭の中だけで抱え続けず、
一度外へ出してみる。
それだけでも、
脳は「いったん処理を終えた」と判断しやすくなります。
眠れない夜は、
身体が悪いわけでも、
意思が弱いわけでもありません。
脳がまだ、
一日の情報を整理し続けている。
そんな夜もあるのだと、
少し距離を置いて眺めてみることが、
休息への切り替えにつながることがあります。
出典・参考(抜粋)
・ Faye Clancy, Andrew Prestwich, Lizzie Caperon, et al.(2020)Health Psychology Review.
・ Allison G. Harvey.(2005)Behavior Therapy.
・ David A. Kalmbach, Vivek Pillai, Philip Cheng, et al.(2019)Sleep Medicine.
・ Annie Lemyre, Lynda Bélanger, Charles M. Morin.(2020)Sleep Medicine Reviews.
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