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『鼻が通りにくい夜― 口呼吸と短い覚醒の関係』

Ⅰ. 鼻と口で変わる、空気の通り道

睡眠中は、鼻呼吸と口呼吸で、
空気の通り方が変わります。

健康な成人12人を対象に、
鼻呼吸と、鼻を塞いだ口呼吸を
比較した研究があります。

その結果、口呼吸時の上気道抵抗は、
鼻呼吸時の約2.4倍になりました。

上気道抵抗とは、
鼻や喉を空気が通るときに
受ける抵抗のことです。

抵抗が高くなるほど、
空気を通すために、
より大きな力が必要になります。

眠っている間の呼吸では、
鼻と口の違いも
見過ごせない条件の一つです。

Ⅱ. 短い覚醒のあと、口呼吸が始まる

鼻の通りが悪い人では、
睡眠中に脳が短く目覚めたあと、
口呼吸が始まるパターンが
多くみられました。

この「短い覚醒」は、
本人が覚えていないほど
わずかな目覚めです。

夜中に起きた感覚がなくても、
眠りの流れは
細かく途切れることがあります。

鼻の通りにくさは、
呼吸だけでなく、
眠りの流れにも関わる条件です。

Ⅲ. 短い覚醒で、身体も目覚める

睡眠時無呼吸のある人を対象にした研究では、
呼吸が乱れたあとの短い覚醒に、
交感神経活動の上昇が伴っていました。

交感神経は、
身体を活動側へ切り替える神経です。

本人に目覚めた自覚がなくても、
身体は一時的に
覚醒側へ反応します。

こうした反応が繰り返されると、
眠りの連続性が乱れ、
朝の休息感に影響する可能性があります。

睡眠時間だけでなく、
眠りが途切れずに続いているかも、
回復感を考えるうえで大切です。


出典・参考(抜粋)
Michael F. Fitzpatrick, et al.(2003)European Respiratory Journal.
Masaaki Suzuki, Tomohiro Furukawa, Takayuki Sugimoto, et al.(2015)Journal of Clinical Sleep Medicine.
Wenbo He, Yuhao Tang, Guannan Meng, et al.(2020)Heart Rhythm.
Debora Petrungaro Migueis, et al.(2016)Brazilian Journal of Otorhinolaryngology.
Jess Rhee, Alla Iansavitchene, Sonya Mannala, et al.(2025)PLOS One.


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