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朝、あごが重い。
こめかみのあたりが疲れている。
口まわりに、
力が残っているように感じる。
そんな朝があります。
睡眠中に起こる歯ぎしりや噛みしめは、
「睡眠時ブラキシズム」と呼ばれます。
これは、眠っている間に、
あごの筋肉が活動する現象です。
音が出る歯ぎしりだけでなく、
音の出ない噛みしめも含まれます。
ただし、睡眠時ブラキシズムは、
一律に病気や睡眠障害と
決めつけるものではありません。
朝のあごの重さは、
眠っている間の身体の反応を考える
手がかりになることがあります。
睡眠中の歯ぎしりは、
あごだけが突然動くわけではありません。
その前に、
眠りがごく短く揺らいでいることがあります。
ある研究では、
あごの筋活動が始まる約4秒前に、
脳波活動の高まりがみられることが
報告されています。
さらに、あごの筋活動の直前には、
心拍数にも変化がみられることがあります。
つまり、睡眠中の歯ぎしりは、
歯やあごだけで完結する反応ではありません。
眠っている本人が
覚えていないほど短い時間に、
脳や心拍が反応し、
そのあとにあごの筋肉が
動き出すことがあります。
夜のあいだ、意識は眠っていても、
身体は小さな反応を重ねているのです。

夜のあいだに起こる反応は、
本人が覚えていないことがあります。
短い覚醒。
脳波や心拍の変化。
あごの筋肉の活動。
それらは、
目覚めた記憶として残らないまま、
身体の反応として起こることがあります。
ただし、朝のあごの重さだけで
睡眠時ブラキシズムと
決めつけることはできません。
歯ぎしりがあるからといって、
必ず睡眠の質が悪いとも
限りません。
朝に残るあごの重さは、
夜のあいだに起きていた
小さな反応を知る
静かな手がかりなのです。
出典・参考(抜粋)
・Verhoeff MC, et al. (2025) Journal of Oral Rehabilitation.
・Kato T, Rompré P, Montplaisir JY, Sessle BJ, Lavigne GJ. (2001) Journal of Dental Research.
・Lavigne GJ, Huynh N, Kato T, et al. (2007) Archives of Oral Biology.
・馬場一美, 安部倉仁. (2016) 日本補綴歯科学会誌.
・Neu D, Baniasadi N, Newell J, et al. (2018) European Journal of Oral Sciences.
・Kim HK, Shin HR. (2024) Sleep Medicine Research.
・原節宏. (2026) 日本口腔顔面痛学会雑誌.
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