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『疲労感の正体 ― 睡眠不足が引き起こす炎症反応』

はじめに

しっかり眠ったはずなのに、
日中もずっと身体が重い。

集中力が続かず、
「今日はなんとなく調子が悪い」が続く。

病院で検査を受けても、
「特に異常はありません」と言われる。

そうなると、
「気持ちの問題なのか」「甘えなのか」と、
自分を責めてしまう方も多いのではないでしょうか。

ですが、これは気合いや性格の問題ではなく、
免疫システムが作り出す、ある物質が関わる生理現象です。

今回は、疲労感の正体である
炎症性サイトカイン」の話をしていきます。

Ⅰ. 疲労感の正体 ― サイトカインとは何か

風邪をひくと、
身体がだるくなり、眠くなります。

これは意図的に休ませようとする、
身体の防御反応です。

この「休ませる指令」を出しているのが、
サイトカインと呼ばれる
免疫システムの伝達物質です。

なかでも代表的なのが、
**IL-6(インターロイキン6)
TNFα(腫瘍壊死因子)**という2つの物質です。

これらは本来、
細菌やウイルスと戦うために分泌されます。

免疫細胞同士が情報をやり取りする際の、
いわば「連絡係」の役割を果たしているのです。

そして、この連絡係には、
もうひとつ重要な働きがあります。

脳に働きかけて、
眠気や倦怠感を引き起こすという働きです。

感染症にかかったときに
強い眠気に襲われるのは、
IL-6やTNFαが脳に
「今は休むとき」と伝えているためです。

つまり、疲労感とは、
気合いや根性で乗り越えるものではありません。

身体の中で起きている、
れっきとした生理反応なのです。

ここで重要なのは、
この物質が働くのは感染症のとき
だけではないという点です。

実は、睡眠そのものの乱れによっても、
IL-6やTNFαの分泌は
影響を受けることが分かっています。

次の章では、
睡眠が乱れると体内で何が起きるのかを見ていきます。

Ⅱ. 睡眠が乱れると、なぜ炎症が起きるのか

「疲れが取れない」という感覚には、
実際にデータの裏付けがあります。

睡眠と炎症の関係を調べた研究は、
世界中で数多く行われてきました。

その中でも規模の大きいものが、
2016年に発表されたメタ解析です。

これは72件の研究、
5万人以上のデータを統合した分析です。

その結果、
睡眠の乱れがある人ほど、
IL-6の値が高いことが示されました。

睡眠の質が悪いことは、
一時的な体調不良ではなく、
身体の炎症状態そのものに関わっているのです。

もうひとつ、
睡眠時間そのものに注目した研究もあります。

アメリカの614人を対象にした調査では、
睡眠時間が短い人ほど、
TNFαの値が高いという結果が出ました。

具体的には、
睡眠時間が1時間短くなるごとに、
TNFαの値が約8%上昇していました。

つまり、「たった1時間の差」が、
身体の中では確かな変化として現れているのです。

これらの研究に共通しているのは、
睡眠の乱れそのものが、
炎症性サイトカインの分泌を左右するという点です。

寝ても疲れが取れないと感じるとき、
それは気のせいではなく、
身体の中でIL-6やTNFαが増えている可能性があるのです。

次章では、
この関係がもっとも極端な形で
現れるケースを見ていきます。

Ⅲ. 極端な例から見えること ― 睡眠時無呼吸と炎症

睡眠の乱れと炎症の関係を、
もっとも分かりやすい形で示す症例があります。

睡眠時無呼吸症候群(OSA)です。
OSAは、睡眠中に呼吸が繰り返し止まり、
深い睡眠が細切れになってしまう病態です。

2023年に発表された研究では、
OSA患者と健常な人の
血液中のサイトカインが比較されました。

その結果、OSAのある人は、
健常な人と比べてIL-6の値が約2倍でした。

さらに、TNFαの値も約1.3〜1.5倍
高いことが分かりました。

これは、睡眠が断片化され、
深い眠りが得られない状態が続くと、
炎症性サイトカインが
高い水準にあることを示しています。。

もちろん、OSAは診断された病気であり、
多くの方に当てはまるものではありません。

しかし、この結果が示しているのは、
「睡眠の質の乱れ」と
「炎症性サイトカインの上昇」が、
確かに連動しているという事実です。

無呼吸というはっきりした形でなくても、
浅い眠り、途中で目が覚める、
眠りが安定しないといった状態が続けば、
同じ方向の変化が、
より穏やかな形で身体の中に起きていても
不思議ではありません。

「寝ているのに疲れが取れない」という感覚は、
このように、身体の中の炎症反応
として説明できる部分があるのです。

Ⅳ. 睡眠の質を整えるということ

ここまで見てきたように、睡眠が乱れると、
IL-6やTNFαといった炎症性サイトカインが増え、
それが疲労感として現れることが分かってきました。

裏を返せば、睡眠の質を取り戻すことで、
この流れを変えられる可能性があるということです。

まず見直したいのは、
就寝前のスマートフォンやパソコンの光です。

脳を覚醒させ、深い眠りを妨げるため、
就寝1時間前には画面から離れる。

これだけでも、
睡眠の質は変わってきます。

ですが、生活習慣を整えても、
疲労感が抜けないという方もいらっしゃいます。

その場合、背景にあるのは自律神経の緊張や、
身体の慢性的なこわばりです。

生活習慣の改善だけでは届きにくい部分に、
鍼灸という選択肢があります。

RE-SO-LVでは、
鍼と灸、手技を組み合わせ、その日の身体の反応を見ながら
睡眠を妨げている緊張そのものにアプローチしていきます。

施術は完全予約制の、男性専用の空間で行っています。

周りの目を気にせず、施術に集中できる環境を整えています。


おわりに

朝、目が覚めた瞬間から身体が重い。
その感覚は、気合いや性格の問題ではありませんでした。

これは、身体が発している、
れっきとしたサインです。

「歳のせい」「甘え」と自分を責める必要はありません。

まずは、
就寝前のスマートフォンの光を見直すことから、
今日から始めてみてください。

それでも疲労感が抜けない場合は、一度RE-SO-LVにご相談ください


出典・参考(抜粋)
Nicolaides, N.C., et al. (2020) Endotext.
Irwin, M.R., et al. (2016) Biological Psychiatry.
Patel, S.R., et al. (2009) Sleep.
Fiedorczuk, P., et al. (2023) International Journal of Molecular Sciences.

📍大阪市北区中津(阪急中津駅徒歩2分・大阪メトロ中津駅徒歩5分)

🌙睡眠に悩む男性のための完全予約制・完全個室鍼灸院

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